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eating disorder???
摂食障害
摂食障害といいますと,有名な歌手カーペンターズのカレンさんが拒食症が引き金となって亡くなられたという
衝撃的な出来事があった事で知られている方も多いかもしれません.摂食障害は先進国で多くみられ,食糧難の
地域や<発展途上国ではほとんど例が無く,現代病の代表でもあります。若い女性の持つ痩身願望や文明の発達,
価値観の移り変わり,受験戦争,飽食等の関係も絡み合っっており,とても複雑な病気です.
このページでは少しでも摂食障害の事を理解していただければ嬉しいです(あまり充実した内容ではないかも
しれませんが・・・).
★摂食障害(心理学キーワード)
DSM-Vにおいては,不食(anorexia),過食(bulimia),異食(pica)の3つに分類される.異食は臨床的に
稀なものであるが,不食と過食は,神経食欲不振症(anorexia nervosa;AN)においてしばしばみられる.また,欧米
においては,肥満者の深夜食(night eating)や気晴らし食=下剤症候群(binge-purge syndrome),および
不食期のない過食症(bulimia nervosa;BN)が報告されている.また,気晴らし食=下剤症候群に関連して,単純
肥満(simple obesity)もストレスとの関係がスタンカード(Stunkard)らによって指摘されている.ナウタ
(Nauta,W.J.H.)によるサルの研究(前頭葉と視床下部間の直接的線維連絡を証明)以来,ストレスと摂食行動
の関係に関心が集まっている.一方,神経性食欲不振症の精神病理についてはいまだに明らかにさされていないが,
「独立と依存の葛藤」,社会文化的価値観と関係する痩せ願望,肥満嫌悪,成熟拒否,自我同一性の危機(identity
crisis)などが問題とされている.神経性食欲不振症の典型例は,青年期前期・中期の女子にみられる極端な痩せ
と無月経,拒食や過食などの食行動異常を特徴とする病態である.ガーフィンケル(Garfinkel,P.E.)によると,
アメリカでは,若い女性のなかに神経性食欲不振症は1%,不食期のない過食症は1〜2%にみられるという.わが
国ではまだそれほどの割合ではないが,今後増加すると考えられている.神経性食欲不振症の患者の95%が女性
であり,到死率は約4〜5%,慢性化する症例は25%であると彼は指摘している.また,過食を伴う神経性食欲
不振症は,過食を伴わない場合に比べて,病前肥満,母親の肥満,嘔吐・下剤乱用,アルコール・ドラッグの乱用,
盗み,自傷行為の傾向,より性的に行動的・衝動的,しばしば境界型(自己愛性格障害)の特徴を示すという.神経
性食欲不振症の精神病理については,成熟への恐怖と成人としての責任保持への抵抗,体重への執着心,肥満恐怖
の強さ,思考形式の障害(特に,オール・オア・ナッシング),自己評価が低く調整を取るために外的な基準と
結びつくと指摘している.
特徴
★どちらの場合においても見られる傾向
摂食行動の障害を主症状とし,体重や体型への強いこだわりがあることが多く,それによって気分や自己価値観の
著しい変動が起きやすい.青年期の女性に発症する方が多く,まれに男性にみられる.昔は精神科医でも,一日診察して
摂食障害で受診に来られる患者さんを診ることは稀なものだったが,現在入院・通院を含め患者数は年々増加している.
摂食障害は、大きく二つに識別されます.
・・・拒食症(神経性食欲不振症、思春期やせ症):anorexia nervosa(AN)
・・・過食症(神経性過食症):bulimis nervosa(BN)
病前性格としては,家庭や学校ではいわゆる”良い子でがんばりや”である場合が多い.
どちらにしても,ただ食べない,ただ食べまくると簡単に片付くものではありませんし,両方の症状を行ったりきたりする人,
または過食しても嘔吐や下剤の乱用したり,過食後絶食や激しいスポーツをしたり等,さまざまな例があります。
症状は
★拒食症
(神経性食欲不振症、思春期やせ症):anorexia nervosa(AN)
青年期前期〜中期にかけて好発することが多いです.拒食症は,落ち込んだり,風邪をひいたりして食欲が無いというような
精神的なストレスや体調不良による一時的な食欲不振とは違います.まず,名称からもわかりますように,極端に食事の量が
減少し,口にするとしても野菜やこんにゃくなど低カロリーなものばかりであったりします.食べたとしても嘔吐したり,
あるいは下剤を多用することもあります.このような食習慣が続くことにより,体重が標準の85%以下まで激減していき,
無月経状態(月経周期が少なくとも連続して3回欠如)になります.しかし食に対する執着は強く,料理のレシピを見たり,
人に料理を作って食べさせたりといった行為が多くなったりもします.痩せていき,エネルギーを摂取していないため
活動ができなくなるように思われますが,反対にとても気分は爽快したようで、むしろ活発的になり,
仕事や勉強を頑張るようになります.こうして長期間にわたって拒食状態が続くことにより,栄養失調,貧血,低血糖,
基礎代謝低下,低カリウム症などさまざまな症状を起こし,限界が来て倒れてしまい,時には死に至る・・・
それが拒食症の怖いところなのです.
★過食症
(神経性大食症):bulimis nervosa(BN)
過食症は、青年期後期に好発しやすいです.私達もたびたびするようなストレス発散のためのドカ食いや,ただの
食いしん坊等ではありません(胃袋ではなく,”脳”が欲しがるのです).まず,過食時の食事量が半端ではありません.
それを短時間で自分の中に詰め込むのです.パン一房,ケーキ5個,白飯5杯・・・なんてこともざらです.
それを自分自身の意志では制御できないといった感じなのです.それを浄化作用として嘔吐したり,過剰に運動したり,
絶食したり,下剤や利尿剤を乱用することもあります.過食後は,拒食症のときとは反対に,抑鬱,引きこもり,自己嫌悪,
退行(幼児返り)等の精神症状を伴います.そのため,人間関係や就業・就学に支障をきたします.
過食症の場合は,体重の激減等外から見てわからない事が多いため,本人が証言しないと発覚しないということもあります.
対応
治療に消極的であったり,拒否したりする場合は,動機付けや治療関係の維持が課題となる.摂食障害の主症状
だけでなく,他の問題を抱えていることも多いため,多くの専門領域の知識や技法をもつ治療者が必要とされる.
・精神力動的精神療法・認知行動療法・行動療法・家族療法・集団療法
神経性大食症(過食症)では,抗鬱薬の有効性が報告されている.また,ピアサポートも治療的試みとして行われている.
アイデンティティの確立
こどもから大人へ移り変わる時期に重要となるのが、"アイデンティティの確立"です.青年期に発症しやすいという
事実からみても、取り組むべき課題であるように思います.子どものころにつみあがったものがドカーンと問題に
なってしまったり,自我同一性の確立の危機に直面しなかったことで,あとあと問題が生じたりします.
よって、摂食障害に限らず,こういったことを考えることによって,さまざまな病気に役立つことが見つかるかも
しれません.やせていなくちゃ・・・ではなく,"私は今こんなもんなんだ.人それぞれなんだ"というアイデンティティ
を確立できれば,あまりにも周りの痩せの流行にも,心囚われすぎなくなるかもしれません.
青年期の課題をクリアするためには,教育機関やご家族の協力も心強いものだと思います.
治る病気
『きちんと食べるようにさせればいい(拒食症)』
『過食や嘔吐を叱って禁止すればいい,苦しいなら食べなきゃいい(過食症)』といったものでは決してありません.
拒食症・過食症どちらにしても,食べることに対する罪悪感は強く,拒食症の場合,体重が増えても嬉しいこともなく,
複雑な気持ちになるだけです.過食症の場合も,過食行為・嘔吐行為は本人が自主的に行ったり制御できるわけでは
なく,それに本人も苦しんでいます.食べる・食べない等目に見えることを治すことよりも,このような状態になった
要因を見つけ,そんな状態であっても受け入れて見守ってあげることが治療成功の鍵であるのではないでしょうか.
摂食障害は,とても治療が難航する,難しい病気です.まだまだ摂食障害の治療のための機関も少なく,専門的に
診てくださる病院では患者さんが集中してしまったり,自宅から遠くて通いにくかったりなどの問題もあります.
なんといっても,治療さえしてもらえば治る病気ではありません.しかし,絶対治らないわけではありません.
治る可能性は無くなりませんので,希望を捨てないでほしいです.乗り越えられるときは来ます.『食べる』というのは,
生きてる以上必須の行事ですから,食で苦しむということは本当に辛いかもしれませんが,楽しく美味しい食事は
できるようになります.
今の私
私は、絶対に摂食障害からは抜け出せないと思っていました.もうどうしよう,どうにかしようとするほど駄目でした.
しかし,本当の問題点が無くなったとき,一緒に摂食障害もどこかへいってしまいました.今は楽しく食事ができ,
『別にこの体形でもいいやん,別に学校やめてもいいやん』と思えるようになり,無理なダイエットもしなくなりました.
自分が自分を許せたとき,本当にラクになりました.この病気が青年期の女性に発症しやすいのは,青年期になると,
『自分とはどのような存在か』『これからの自分はどのような存在でありたいか』といったアイデンティティを確立
していく時期だからだと思います.病気とともに,今後の将来や今までの自分のこと,家族のことや学校のことなど,
さまざまな問題にぶち当たっていたからです.これは摂食障害になった人だけではなく,誰もが通過する段階だと
思います(最近は,この段階が成人期まで伸びているようです).私はこの病気になることで,さらに多くのことを学び,
成長できたと思います.
私は専門家でもお医者さんでもないので,簡単な事しか言えませんが,この病気がとても辛く,難しく,でも治らない
ことはない病気であるということは,伝えることができます.
eating disorder poem
↑摂食障害の時作った、摂食障害のポエムです。
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